日本語の「ために」と「ように」は、ともに「目的」を意味します。
しかし、2つには違いもあります。そこで、「ために」と「ように」の違いを紹介します。
ために
接続:動詞の辞書形 / 名詞 の + ために
1.意志的な動作
「ために」は、意志的な動作に付きます。
意志的な動作 + ために
- 車を買う ために 貯金しています。
- 試合に勝つ ために できる限りのことをするつもりです。
2.動作主は同一
前の文と後ろの文で、動作主は同一です。
3.利益、理由の意味も
「ために」は、目的のほかに、「利益」と「理由」の意味もあります。
- 彼女は恋人の ために 手料理を作ってあげました。(人や組織などに対する利益)
- 彼はお国の ために 自分の命を犠牲にした。(人や組織などに対する利益)
- その選手はひどい怪我をした ため 病院に運ばれました。(理由)
*理由の意味の「ために」の接続は、「動詞のた形 + ために」にもなる。
*「~ために」の「に」は省略されることがあるが、意味は変わりません。
ように
ようには、望ましい状態・状況を述べることにより、目的を示します。
接続:動詞の辞書形 / 否定形 + ために
1.無意識的な動作
「ように」は無意識的な動作に付きます。
無意志的な動作 + ように
- 試合に勝つ ように できる限りのことをするつもりです。
- ウイルスに感染しない ように 細目に手洗いをしています。
2.動作主は同一でなくてもOK
前の文と後ろの文で、動作主は同一でなくてもOKです。
- 恋人にもっと 好かれる ように 整形した。
まとめ
- ために=意志的な動作に付く。動作主は同一。利益、理由の意味もある。
- ように=無意志的な動作に付く。動作主は同一でなくてもOK。
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