カルチャーアシミレーターは、異文化摩擦のエピソードに対する複数の解釈を通じて、多様なものの見方への気づきを促す活動です。
1960年代にイリノイ大学で開発されました。同大学の心理学部のチームは、海軍研究局から「すべての船員を米国の大使にする 」ためのトレーニング法の開発を依頼されました。それがこのプログラムが開発されることになったきっかけです。
カルチャーアシミレーターの手順
まずAとBという2つの文化圏での経験を持つ人々へのインタビューから始まります。
文化圏Bの人が文化圏Aの人と交流する際に驚いたり混乱したりした「エピソード」や「重大事件」について聞きます。さらに、2つの文化圏に属する学生に対し、その問題や混乱がなぜ起きたのか、説明を求めます。
そして、文化圏Aの人の説明が、文化圏Bの人の説明と異なった場合、そこに学ぶべきことがあると考えます。
たとえば、アメリカ人の教師は、ラテンアメリカの生徒が話をする際、自分の目を見てくれないことに腹を立てたと話しました。彼は、アメリカでは、話し手を見ないことはきちんと話を聞いていないことを意味する、と説明しました。一方、ラテンアメリカでは、地位の高い人の目を見ることは「横柄」であり、下を向くのが普通だという説明がされました。
参考記事:Culture assimilators (programs) / カルチャーアシミレーター紹介