日本語教育能力検定試験によく出る「語彙」のまとめ




語彙とは「語の集まり」のことです。

たとえば、「源氏物語の「語彙」」は、源氏物語で使用される言葉の集まり、「英検2級の「語彙」」は、英検2級で使用される言葉の集まりを意味します。

「理解語彙」と「使用語彙」

語彙には「理解語彙」と「使用語彙」があります。これは日本語教育能力検定試験にもよく出題されるようです。

理解語彙は、聞いて見てわかる語の集まりです。使用語彙は、理解できて使うことのできる語の集まりです。

一般的に、両者を比べた場合、理解語彙のほうが多く使用語彙のほうが少ないです。

理解語彙 使用語彙
意味 聞いて見てわかる語の集まり 理解できて使える語の集まり
多い 少ない

「基本語彙」と「基礎語彙」

また、これとは別に、「基本語彙」と「基礎語彙」もよく出題されます。

基本語彙は人が主観的に選んだ語彙のリストです。基礎語彙は特定の資料などを基にして客観的に選んだ語彙のリストです。

基本語彙 基礎語彙
主観的に選んだ語彙 客観的に選んだ語彙

「語彙の分類」

語彙の分類には、語種による分類と、語構成による分類があります。

「語種による分類」

語種は日本語の単語を出自によって分けた種類のことです。

  • 和語
  • 漢語
  • 外来語
  • 混種語

「語構成による分類」

  • 単純語
  • 合成語(さらに複合語・派生語・畳語に分けられる)

「和語の特徴」

「和語(わご)」は古くから日本で使われていた言葉のことです。「大和言葉(やまとことば)」とも言います。和語の特徴は以下です。

  • ひらがなで書かれるものが多い
  • 漢字は訓読み(聞いただけで意味がわかるもの)
  • 語頭にラ行音濁音が来ない
  • 連濁を起こしやすい(連濁とは「ほん」と「たな」が合成されたときに「ほんな」になること。)
  • オノマトペ(擬態語、擬音語)に多い(「びしょびしょ」「めきめき」「どきどき」など)
  • 名詞では具体的なものを表す語が多い(「雨」「春雨」「夕立」など)
  • 動詞・形容詞では多義的な語が多い(和語の「みる」は「見・観・看・診」に対応)
  • 語感は、親近・卑俗など。

「和語の例」

  • 「山(やま)」
  • 「川(かわ)」
  • 「桜(さくら)」
  • 「朝日(あさひ)」
  • 「乗り物(のりもの)」
  • 「おもちゃ」
  • 「魚(さかな)」

「漢語の特徴」

漢語(かんご)は中国から来た読み方です。特徴は以下です。

  • 音読み(昔の中国の発音をもとにした読みで、聞いただけでは意味がわからないもの)
  • 単漢字の場合、1拍、2拍が普通(2拍の場合は、2拍目が「イウキクチツン」のどれかで終わる)
  • 漢字の読み方が複数あることがある(古音、呉音、漢音、唐音)
  • 造形力が強い
  • 同音語が多い
  • 名詞に多い
  • 語感は、硬質・難解

「漢語の例」

  • 「山脈」
  • 「庭園」
  • 「桜楓」
  • 「旭日」

「外来語の特徴」

外来語は、漢語以外で外国語から日本語に取り入れられた語のことです。特徴は以下です。

  • 原語より拍が多くなる(strikeは1音節だが、ストライクは5拍)
  • 意味を知らなければ何を表しているのかわからない(漢語は字を見れば意味を知らなくてもわかる)
  • 意味分野に偏りがある
  • 語感は、洗練、スマート

「外来語の例」

1.「ポルトガル語」

中世末期、キリスト教の宣教師によって伝えられた言葉が多いようです。

  • 「タバコ」
  • 「ブランコ」
  • 「カルタ」
  • 「ボタン」
  • 「カッパ」

2.「オランダ語」

江戸時代に伝わった言葉が多いようです。

  • 「ランドセル」
  • 「ラッパ」
  • 「ゴム」
  • 「ガラス」
  • 「ビール」
  • 「コップ」
  • 「ペンキ」
  • 「ランプ」

3.「フランス語」

近代に伝わった言葉で、芸術、服飾、料理関係の言葉が多いようです。

  • 「アトリエ」
  • 「アンケート」
  • 「デビュー」
  • 「コロッケ」
  • 「コンソメ」
  • 「シャンパン」
  • 「マヨネーズ」
  • 「グラタン」
  • 「オムレツ」

4.「ドイツ語」

近代に伝わった言葉で、医学、哲学関係の言葉が多いようです。

  • 「ガーゼ」
  • 「カプセル」
  • 「カルテ」
  • 「ノイローゼ」
  • 「ワクチン」
  • 「ゼミナール」

5.「イタリア語」

近代に伝わった言葉で、音楽関係の言葉が多いようです。

  • 「オペラ」
  • 「クラリネット」
  • 「ソナタ」
  • 「ソプラノ」
  • 「テンポ」
  • 「フィナーレ」

「混種語の特徴」

混種語は、和語、漢語、外来語が混じった語のことです。

「混種語の例」

1.「和語+漢語」

  • 空出張(「空」(和語)+「出張」(漢語))
  • 赤字経営(「赤字」(和語)+「経営」(漢語))

2.「和語+外来語」

  • 輪ゴム ( 「輪」(和語)+「ゴム」(外来語))
  • ガラス窓 ( 「ガラス」(外来語)+「窓」(和語))

3.「和語+漢語+外来語」

  • 駅前ビル (「駅」(漢語)+「前」(和語)+「ビル」(外来語))
  • カメラ小僧 (「カメラ」(外来語)+「小」(和語)+「僧」(漢語))

「重箱読み、湯桶読み」

また、「音+訓」の読み方を重箱読み(じゅうばこよみ)、「訓+音」の読み方を湯桶読み(ゆとうよみ)といいます。

「重箱読み」

語の上の字を音読み、語の下の字を訓読みする読み方(「音+訓」)です。後半が濁音化することが多いようです。

例:

  • 「額縁(ガクぶち)」
  • 「残高(ザンだか)」
  • 「桟橋(サンばし)」
  • 「新顔(シンがお)」
  • 「台所(ダイどころ)」

など

「湯桶読み」

語の上の字を訓読み、語の下の字を音読みする読み方(「訓+音」)です。

例:

  • 「朝晩(あさバン)」
  • 「雨具(あまグ)」
  • 「豚肉(ぶたニク)」
  • 「鳥肉(とりニク)」
  • 「薄化粧(うすゲショウ)」

以下の記事も参考になります。

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