「なら」と「ば」の違いを紹介します。
「なら」
1.聞き手の発言を受け、助言や依頼などをする
聞き手の発言を受けて、助言・依頼、話題、限定します。
助言・依頼
- A:コンビニに行ってくるよ。
- B:コンビニに行く なら、牛乳を買ってきて。(依頼)
話題にする
- A:すいません、東京タワーはどこですか?
- B:東京タワー なら、この道をまっすぐ行って左に曲がったところにあります。(話題)
限定する
- A:英語が話せますか?
- B:少し なら 話せます。(限定)
2.時間の前後関係が、後件→前件にできる
- 乗る なら 飲むな
飲む(後件)が時間的に前で、乗る(前件)が時間的に後です。
「ば」
「仮定、反復的な表現、一般法則、ことわざ」に使う
特に現実には起きていない、仮定の話でよく使われます。後件には良い結果が来ることが多い。
- 一生懸命に勉強すれ ば 合格できる。(仮定条件)
- 明日雨が降れ ば、運動会は中止です。(仮定条件)
- ちりも積もれ ば 山となる(ことわざ)
既に起きている「事実」には使えない
後ろに「意志、勧誘、命令」などが来ない
「ば」は、後ろに「意志、勧誘、命令」などが来ません。
- 〇 熱があるなら、学校を休みなさい。
- × 熱があれば、学校を休みなさい。
ただし、1.「前件の動詞などが状態性(ある、いるなど)」2.「前件と後件で主語が違う」場合は、意志的表現ができます。
- 質問が あれ ば、いつでも聞いてください。(状態性の述語(ある))
- 両親が許してくれれ ば、1人暮らしをするつもりです。(前件と後件で主語が違う)
まとめ
なら | ば |
---|---|
聞き手の発言を受け、アドバイスやリクエストなどをする | 「仮定、反復的な表現、一般法則、ことわざ」に使う |
時間の前後関係が、後件→前件にできる | 既に起きている「事実」には使えない |
後ろに「意志、勧誘、命令」などが来ない |