日本語の「後(あと)で」と「後(あと)に」の違いを紹介します。
2つとも時間的な前後関係を表現しますが、両者には細かい違いがあります。
後(あと)で
Aという事態が起こった後に、Bという事態が起こったということを、時間の順序で表現します。
2つの事態には時間的な前後関係があればよく、2つの事態が無関係で、偶然起きたことでも表現できます。
2つの事態は無関係でもOK
たとえば、「昼ご飯を食べた後でお茶を飲んだ」の場合、昼ご飯とお茶の間に関係性はなく、たまたまお茶だったとも考えられます。そのため、お茶をコーヒーや水などに置き換えることもできます。
後(あと)に
Aという事態が起こった後にBという事態が起こったということを、時間の順序で表現します。
ただし、「後に」の場合は、Aという事態とBという事態には関連性がある、または後に起こった事態は前に起こった事態の影響を受けます。
この点が、2つの事態が無関係でも表現できる「後で」と異なります。
2つの事態には関連性がある
たとえば、「昼ご飯を食べた後にお茶を飲んだ」の場合、昼ご飯とお茶の間には何か関連性があることを意味します。そのため、たまたまお茶を飲んだというわけではなく、お茶をコーヒーや水に置き換えることはできないと思われます。
参考記事:時間的後続性を表す従属節 : 「シタあと,あとで,あとに」を中心として / 時間を表す従属節「あと」「あとに」「あとで」について