最近、「スマホを見ながら食事をする」という「スマホ飯」が問題となっているようです。
この日本語の「~ながら」(ナガラ節)の2つの意味を紹介します。
1.「付帯状況」
一つ目は付帯状況です。付帯状況は、Aという行為とBという行為を同時並行的にすることです。
「花子はスマホを見ながら食事をした」という文は、スマホを見るという行為と食事をするという行為を同時にする意味です。
重要度で違いがある
注意が必要なのは、2つの行為の間で重要度に差がある点です。
文の一番後ろの行為のほうが重要度が高いです。
「花子はスマホを見ながら食事をした」だと、重要度が高いのは「食事をする」です。
- 花子はスマホを見ながら食事をした =食事をする>スマホを見る
- 花子は食事をしながらスマホを見た =スマホを見る>食事をする
動態述語
付帯状況の意味を持つ「ながら」は、述語が動態述語になります。
動態述語は、動きを表す述語です。たとえば、読む、書くなどです。
2.「逆接」
ながらの2つ目の意味は、「逆接」です。
彼は犯罪行為を知ってい ながら、見て見ぬふりをした。
彼女は若いながらも、しっかりしている。
状態述語
逆接の意味のながらは、状態述語になります。
「いる」「ある」「知っている」などの状態動詞、「貧しい」「若い」などの形容詞をよく使います。
主節と従属節の主語は同一でなければならない
注意が必要なのは、ながらの文では、主節と従属節の主語は同じでなければなりません。
花子は、太郎がスマホを見ながら食事をした太郎がスマホを見ながら花子が食事をした。
この2つの文は、主節と従属節で主語が違いますので、非文となります。