教師が授業をする際に必要な「指導技術」のまとめです。
ティーチャートーク
直接法(日本語を日本語で教える)で教えるときは、調整された話し方が必要です。
すでに教えた単語や文法だけで話す、簡単な単語で話す、ゆっくり話す、文法的に簡単な文で話す、大きな声で話す、間を空けながら話す、繰り返し話す、一語一語はっきりと発音する、視覚情報を利用して話すなどです。
これをティーチャートークと言います。
- すでに教えた単語や文法だけで話す
- 簡単な単語で話す
- ゆっくり話す
- 文法的に簡単な文で話す
- 大きな声で話す
- 間を空けながら話す
- 繰り返し話す
- 一語一語はっきりと発音する
- 視覚情報を利用して話す
発話の量のバランスにも注意
また、授業中は教師と生徒の発話の量のバランスに気を付ける必要があります。
教師が話しすぎたり、生徒が話しすぎたりすることのないよう、注意が必要です。
最終的にはナチュラルスピード
また、最終的にはナチュラル・スピードに慣れさせる必要があります。
発問の仕方
教師が生徒へする質問(発問)の仕方もいくつかあります。クローズド・クエスションとオープン・クエスションがあります。
1.クローズド・クエスション
答えの範囲が狭い質問です。初心者に向いている質問です。
イエス・ノー・クエスション
はい・いいえで答えられる(正しいか間違っているか)質問です。
オータナティブ・クエスション
二者択一の形でする質問です。
2.オープン・クエスション
答えの範囲が広い質問です。中級から上級者に向いている質問です。
「なぜ」「どうやって」などの質問です。
ディスプレイ・クエスションとレファレンシャル・クエスション
また、教師は回答がわかっている質問と、わかっていない質問の2つの質問があります。これをディスプレイ・クエスションとレファレンシャル・クエスションと言います。
ディスプレイ・クエスションはクローズドクエスション、レファレンシャル・クエスションはオープンクエスションに似ています。
これらは適宜使い分けます。
ディスプレイ・クエスション(提示質問)
教師は回答がわかっている質問です。すでに学習した知識の確認や、質問に慣れさせる、答え方の練習などに用います。
ディスプレイ・クエスションの例:
Q: Is this a book?(これは本ですか?)
A: A: Yes, it’s a book.(はい、これは本です。)
レファレンシャル・クエスション(指示質問)
教師は回答がわかっておらず、未知の回答を求める質問です。コミュニカティブな活動や、ブレインストーミングでよく用います。
レファレンシャル・クエスション(指示質問)の例:
Q: Which character in the story you admire most and why?(物語の中で最も尊敬するキャラクターとその理由は何ですか?)
生徒の指名の方法
生徒を指名する方法は、個人を指名する、座席順に指名する、ランダムに指名するなどがあります。
個人を指名すると適度な緊張感を与えます。
まとめ
- ティーチャートークは調整された話し方(簡単な単語だけで話す、ゆっくり話すなど)
- クローズド・クエスションは答えの範囲が狭い質問、オープン・クエスションは答えの範囲が広い質問
- ディスプレイ・クエスション(提示質問)は教師は回答が分かっている質問、レファレンシャル・クエスション(指示質問)は教師は回答がわかっておらず、未知の回答を求める質問