日本語教育能力検定試験の試験Ⅰの問題を解く際に、自分がやっていた解き方を簡単に紹介します。
試験Ⅰは、5つの選択肢のうち、1つだけ違うものを選ぶ問題です。
具体的な例
平成26年度の問題を例に解き方の流れを紹介します。
「並列表現の品詞」の問題です。この中で1つだけ違うものを選びます。
- 歌 であれ 踊り であれ
- 検査 なり 尋問 なり
- 観光 にしろ 買い物 にしろ
- 驚き やら 喜び やら
- 面談 とか 会議 とか
正解は1で、1以外は動詞に接続できるという共通点があります。
おそらく、多くの人は「~であれ~であれ」が動詞に接続できないことを知らないと思います・・・。
そのため、あれこれ考える作業が必要になります。
そこで、この問題の解き方の流れを紹介します。
1.選択肢で共通点を見つける
まず、各選択肢で共通点を見つけます。
この問題の場合、検査→検査する、観光→観光する、面談→面談する、というように、複数の選択肢で名詞を動詞にできるという共通点のあることがわかります。
そして、これを手がかりにして、これは動詞に関した問題なのではと推測します。
2.共通点が当てはまらない選択肢を探す
次に、共通点が当てはまらない選択肢を探します。
この問題の場合、すべての選択肢に対して、動詞にした時に並列表現が成り立つかどうかを試してみます。
すると、1だけ違うことがわかります。
- 歌 であれ 踊り であれ → 歌う であれ、踊る であれ ×
- 検査 なり 尋問 なり →検査する なり、尋問する なり 〇
- 観光 にしろ 買い物 にしろ→観光する にしろ、買い物する にしろ 〇
- 驚き やら 喜び やら →驚く やら、喜ぶ やら 〇
- 面談 とか 会議 とか →面談する とか、会議する とか 〇
このように、共通点を手がかりにして、当てはまらない選択肢を探していけば、問題を解くことができると思います。
全問正解できなくても良い
試験合格者の人でも、どうしてもわからない問題がいくつかあると思いますので、全問正解できる人はほとんどいないのではないでしょうか。
そのため、わからない問題は飛ばして、わかる問題をまずは解いていくという姿勢も大切だと思います。
とりあえず合格になる最低点を確保するという考え方でしょうか。
まとめ
試験Ⅰの問題は難しい問題も多く、正直事前の勉強ですべてをカバーするのは無理だと思われます。
その場合、共通点を手がかりにして考えるという作業が必要になると思います。