助詞とは、単独では使えず、非自立的な語。必ず他の語(名詞・動詞・形容詞など)に付属して現れる。
代表的な助詞は、「が」「を」「に」「の」「と」など。
助詞の分類
1.「格助詞」
格助詞は、主に名詞について、その名詞と他の語(他の名詞、あるいは、動詞・形容詞)との意味関係を示します。
*話し言葉だと「無助詞化」できるものとできないものがあります。
「が」
例:「雪が降る」
「を」
例:「本を読む」
「を」格は無助詞化(省略)できます。
例:「本読む」
「に」
例:「京都に着いた」
「に」は無助詞化(省略)できます。
例:「京都着いた」
「へ」
例:「東京へ行く」
「へ」は無助詞化(省略)できます。
例:「東京行く」
「と」
「と」はいくつかの用法があります。
1.「2つの名詞を並べ立てる」
例:「山本さんと田中さんが来ました」
2.「行為を一緒に行なう人を表わす」(「と一緒に」と言い換えられる))
例:「友だちと映画に行きました」
3.「違いを判断するときの基準を表わす」
例:「このカバンはわたしのカバンと違います」
4.「話や考えなどを引用するときに使う」
例:「この漢字は「あめ」と読みます」
「で」
での意味用法は、「動作の場所」「単位(まとまり)」「手段・道具」「材料」「原因」があります。
1.「動作の場所」
例:「北海道で買う」
2.「単位(まとまり)」
例:全部で1000円
3.「手段・道具」
例:鉛筆で書く
4.「材料」
例:お菓子で作る家
5.「原因」
例:風邪で会社を休む
また、「で」格は無助詞化(省略)できません。
例:北海道買う×
「から」
からは、意味用法に「出発点」、「原料」、「理由」などがあります。
1.「出発点」
例:13時から授業を始めます。
2.「原料」
例:味噌は大豆から作る
3.「理由」
例:ささいなことからけんかになる
「より」
よりは、意味用法に「比較の基準」と「開始時点」があります。
1.「比較の基準」
例:
沖縄より北海道のほうが寒い
彼女より下手だ
2.「開始時点」
例:これより試験を開始します。
2.「並列助詞」
名詞と名詞の並列を示す。
例:
「と」(紅茶「と」コーヒー)
「や」(紅茶「や」コーヒー)
「か」(紅茶「か」コーヒー)
3.「取り立て助詞」
文中のある要素に付いて、文の表面には書いていない何らかの情報を表す。
「は」(私「は」東京出身です)
「も」(私「も」東京出身です)
「だけ」(あの人「だけ」が東京出身です)
「さえ」(こんなこと「さえ」知らなかった)
4.「接続助詞」
節と節をつなぐ役割をする
「ので」(代わりの人が来た「ので」、私は帰ります)
「なら」(あなたが行く「なら」、私も行く)
5.「終助詞」
文末について、話し手の見方や気持ちを表す
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