ノン・インターフェイスポジション、インターフェイスポジションを紹介します。
ノン・インターフェイスポジションとは?
明示的知識と暗示的知識は関係がないという考え方です。
明示的知識は、規則を客観的に説明できる知識です。一方、暗示的知識は、説明できないけど感覚的、無意識的にわかっている知識のことです。
明示的知識は「学習」、暗示的知識は「習得」とも言い換えられます。
分かりやすい例で言うと、日本人が日本語の文法を説明するのは案外難しいですよね。感覚的にはわかっていますが、その規則を説明するのは難しいです。
そのため、日本語ネイティブの人にとっては、日本語は暗示的知識になっていると思われます。
一方、日本語を学習している外国人は、日本語の文法を詳しく説明できるかもしれません。その場合、日本語は明示的知識と言えます。
つまり、文法や単語を学習したからといって、それで感覚的・無意識的に言語が使えるようになるわけではない、というのがノン・インターフェイスポジションです。
ノン・インターフェイスポジションは言語学者のクラッシェンが主張しましたが、その後クラッシェンは弱いインターフェイスポジションに変更しました。
ただし、現在はノン・インターフェイスポジションは否定されることが多いようです。
インターフェイスポジション
一方、明示的な知識と暗示的な知識は関係があるという立場が、インターフェイス・ポジションです。
文法や単語を勉強すれば、感覚的・無意識的に言語が使えるようになるという考え方です。
インターフェイス・ポジションには、弱いインターフェイス・ポジションと、強いインターフェイス・ポジションがあります。
弱いインターフェイス・ポジション
暗黙的な知識を発展させる上で、明示的な知識が間接的な役割を果たすと考えます。
つまり、明示的な知識と暗示的な知識は、弱い関係があるということです。
強いインターフェイス・ポジション
言語学習を言語以外の学習と同じようにとらえています。
宣言的知識(明示的な知識)から、手続き的知識を経て、最終的にはこの手続き的知識の自動化へと、同じ順序で進んでいくと考えます。
つまり、明示的な知識と暗示的な知識は、強い関係があるということです。
まとめ
- ノン・インターフェイスポジション=明示的知識と暗示的知識は関係がない
- インターフェイスポジション=明示的知識と暗示的知識は関係がある
- 弱いインターフェイスポジション=明示的知識と暗示的知識は弱い関係がある
- 強いインターフェイスポジション=明示的知識と暗示的知識は強い関係がある