学習ストラテジーは、学習者が言語を勉強するときに用いる戦略(ストラテジー)です。
オックスフォードは、これを「直接ストラテジー」と「間接ストラテジー」に分けました。
試験にもよく出題されます。また、自分が勉強するときにも役に立つ内容です。
「直接ストラテジー」
直接ストラテジーには、「記憶ストラテジー」「認知ストラテジー」「補償ストラテジー」の3つがあります。
記憶ストラテジー
情報を記憶したり思い出したりするストラテジーです。
たとえば、単語を覚えるときに絵と一緒に覚えると、長期記憶に残りやすいと言われます。
認知ストラテジー
学習での実用的なストラテジーです。
要約をしたり、重要な部分に線を引いたりします。
補償ストラテジー
言語知識の不足を補うストラテジーです。
身ぶり手ぶりが典型です。
間接ストラテジー
間接ストラテジーには、「メタ認知ストラテジー」「情報ストラテジー」「社会的ストラテジー」の3つがあります。
メタ認知ストラテジー
学習の過程を調整するストラテジーです。
学習計画や目標を立てることです。
情意ストラテジー
学習でのモチベーションを高めたり、不安を軽減するストラテジーです。
日記を書く、ポジティブな言葉を言う、瞑想する、音楽を聴いてリラックスするなどです。
社会的ストラテジー
言語学習のために他の人と協力するストラテジーです。
同じ学習者や言語の堪能な人と協力します。
学習ストラテジーの効果
研究によると、言語学習に成功した人のストラテジーには以下の特徴があるそうです。
メタ認知ストラテジーが大きく関係している
メタ認知ストラテジーは、学習を計画するストラテジーです。
言語学習を効果的にするには、目標を決め、きちんと計画することが大切です。
学習の熟達度で用いるストラテジーが違う
学習の段階で異なるストラテジーを用いることが重要です。
最初から最後まで同じ方法で学習するよりも効果的に学習できます。
学習者の持つ信条(ビリーフ)、感情、内発的動機づけが関係
成功には、具体的な学習方法だけでなく、学習者の精神面も大切です。
心がネガティブな状態だと、言語学習はうまくいきません。
「自分は絶対にできる」と常に言ったりして、不安を減らすことが重要です。
明示的指導に効果がある
明示的指導は、理屈で言語を指導することです。
日本人は日本語の文法を明示的に指導されていないので、いざ外国人に説明しようとするとうまくいかないことが多いです。