老人と若者では、学校での勉強の仕方や先生の指導方法は違いますよね。
学習観は時代によって異なります。
そこで、戦後の学習観の変遷を紹介します。行動主義→認知主義→構成主義の順番です。
(1)行動主義
行動主義(こうどうしゅぎ)は、行動心理学の考え方に基づいた学習観です。
簡単に言うと、昔の学校での教え方ですね。たくさんの生徒を一つの教室に押し込めて、先生が一方的に授業をするというようなものです。
学習の主体は教師で、学習者は受動的な存在です。ドリルを何度も何度も繰り返すことで体に身につけます。体が自然に反応するまで繰り返して身につける(刺激・反応)方法です。
- 行動心理学
- 学習の主体は教師
- 学習者は受動的
(2)認知主義
認知主義(にんちしゅぎ)は、認知心理学の考え方に基づいた学習観です。
深い知識はドリルの反復ではなく、新しい知識と既存の知識を関連付けることで身につくと考えます。ただ覚えるだけでなく、その意味を説明できたりすることが重要とされます。
そのため、学習の主体は学習者で、教師は支援者となります。
- 認知心理学
- 学習者主体
- 教師は支援者
(3)構成主義
構成主義(こうせいしゅぎ)の学習観は、学習者が周囲の学習者や教師、環境とのインターアクションで共同的に知識を構築するというものです。
そのため、教室は一つのコミュニティのようなものになります。教師と学習者は、コミュニティのメンバーとしてお互いに協力して学習します。
学習者は能動的かつ自律的な存在となり、教師はコミュニティのメンバーの1人となります。
さらに、ほかの学習者との学習(ピアラーニング)が重視されます。
「1人で黙々と勉強する」ような学習観とは正反対です。
ちなみにポートフォリオ評価と呼ばれる評価方法も、この構成主義の学習観に基づいています。
- 知識はインターアクションを通じて構築
- 学習者は能動的かつ自律的
- 教師はコミュニティのメンバーの1人
- ピアラーニング
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