コミュニカティブ・アプローチの基盤となった、ハイムズのコミュニカティブ・コンピテンスを紹介します。
おそらく試験にはあまり出ないと思いますが、背景知識として知っていると良いと思いました。
ハイムズとは?
デル・ハイムズは、言語学者、社会言語学者、人類学者、民俗学者です。
言語使用の比較民族学的研究のための学問的基盤を確立しました。研究対象は、太平洋岸北西部の言語です。
言語学者というよりは、フィールドワークなどを頻繁に行う人類学者に近い人のようです。
コミュニカティブ・コンピテンスとは
ハイムズのコミュニカティブ・コンピテンスは、文法的な正しさを重視する言語学者のチョムスキーに対する反発から生まれました。
コミュニカティブ・コンピテンスは、文法的な正しさだけでなく、話題や場面に応じて言葉を適切に使いこなす能力のことです。
その後、カナーリーはハイムズのコミュニカティブ・コンピテンスを以下のように分類しました。
分類 | 意味 |
---|---|
文法能力 | 文法的に正確な文を生み出す力 |
談話能力 | 場面に応じて適切な話題を選択する力 |
社会言語的能力 | ある程度まとまった内容をわかりやすく伝える力 |
方略的能力 | 知っている知識を組み合わせて、何とか伝え合う力 |