撥音(はつおん)とはひらがなの「ん」、カタカナの「ン」のことです。「はねる音」とも言います。
発音は鼻音(鼻を通して発音する)です。
撥音の音は常に同じではなく、後ろに来る子音によって変わるのが特徴です。
マ行音・パ行音・バ行音→[m](両唇鼻音)
「ん」の後ろにマ行音・パ行音・バ行音が来た場合は[m](両唇鼻音)の音になります。
[m](両唇鼻音)は、両唇を使用して音を出します。
例:さんま、しんばし
タ行音・ダ行音・ナ行音→[n](歯茎鼻音)
「ん」の後ろにタ行音・ダ行音・ナ行音が来た場合は[n](歯茎鼻音)で発音します。
[n](歯茎鼻音)は舌先を歯ぐきの裏に付けて音を出します。
例:だんな、さんた
カ行音、ガ行音→[ŋ](軟口蓋鼻音)
「ん」の後ろにカ行音、ガ行音が来た場合は[ŋ](軟口蓋鼻音)で発音します。
[ŋ](軟口蓋鼻音)の音は舌の付け根あたりを上あごの奥のほうにある「 軟口蓋 」につけて音を出します。
例:たんか、こんご
実際にやってみるとわかりやすいですね。