試験によく出るダイグロシアを紹介します。
ダイグロシアとは?
ダイグロシア(二重言語併用)とは、1つの社会で2つの方言または言語を使用する状況です。
日常会話で用いられる言語は、低変種(「L変種」または「low変種」)と呼ばれます。
2番目に用いられるのは高変種(「H変種」または「high変種」)と呼ばれ、政治や教育、法律、報道、教育、文学など特定の状況で用いられます。
低変種は自然に身に付きますが、高変種は学校教育で学習します。高変種の言語にはネイティブスピーカーがいません。
ダイグロシアはチャールズ・A・ファーガソンが定義しました。
ダイグロシアの例
スイスのドイツ語が有名です。スイスでは、標準ドイツ語(高変種)と、スイス・ドイツ語(低変種)の2つが使用されています。
ほかには中国の北京語(高変種)と方言(低変種)や、ギリシャの書き言葉のカサレヴサ(高変種)と話し言葉のデモティック(低変種)などがあります。
また、ガリフナ語は性別に基づいたダイグロシアがあり、同じ概念に対して男性と女性が異なる言葉を用います。
バイリンガリズムとダイグロシアの違い
バイリンガリズムとダイグロシアは2つの言葉を話すという点で共通点があります。
ただし、バイリンガルは個人レベルで、ダイグロシアは社会レベルという点で異なります。
バイリンガルは1人の人が2つの言語を話す状態で、ダイグロシアは1つの社会で2つの言語が用いられる状況のことです。
3つ以上はポリグロシア(多重言語併用)
また、1つの社会で3つ以上の言語が用いられる場合は、ポリグロシア(多重言語併用)といいます。
まとめ
- ダイグロシア(二重言語併用)は1つの社会で2つの方言または言語を使用する状況
- 低変種低変種(「L変種」または「low変種」)は日常会話、高変種(「H変種」または「high変種」)は政治や教育、法律、報道、教育、文学など特定の状況で用いられる
- スイスのドイツ語が有名
- バイリンガルは個人レベルで、ダイグロシアは社会レベル
- 3つ以上はポリグロシア