待遇表現の代表は「敬語」です。敬語には2種類があります。また、待遇表現と似たものにポライトネスという用語もあります。
敬語
1.相対敬語
話題となる人に対して、話をする相手との関係で敬語の使い方を変える用法です。
たとえば、会社の上司について、来客の相手には「部長が申しております」などと尊敬語を使わずに話します。日常は尊敬語を使います(部長がおっしゃっております)。
これは、「上下関係」以外に、「ウチとソト(身内/身内以外)」や「親疎関係(親しいか親しくないか)」も敬語に関係するからです。
この部長の例では、会社の上司を身内(ウチ)と見て、外部(ソト)の人より低めています。
- 上下関係→上司には尊敬語を使う。部下には尊敬語を使わない。
- ウチとソト→来客の相手に話をするときは、上司について尊敬語を使わない。
- 親疎関係→年齢が上の人が、初めて会った年下の人に尊敬語を使う。
2.絶対敬語
相手との関係に関わらず、どんな場合でも年齢が上の人には敬語を使います。
他者に対しても、「お父様はおっしゃっております」などと言います。韓国語では絶対敬語を使います。
ポライトネス
ポライトネスは、円滑な人間関係を作り、維持するための言語行動のことです。
敬語と似ているように見えますが、それとはまた違う概念です。