日本語教育に関連した機関と団体のまとめです。複数あり、各自で異なる試験を実施しているのでやや混乱してしまいます・・・。
1.文化庁
まず、文部科学省には日本語教育を専門に扱う部局はありません。
しかし、その関連機関である文化庁には、2007年に日本語教育小委員会が設置されています。
この委員会で、日本語教育に関する課題を検討しています。
そのため、現時点で日本語教育を扱う日本の行政機関は文化庁となります。
2.国立国語教育研究所
1948年に設置され、日本語と日本語教育に関する調査研究を行っています。
2009年に大学共同利用機関法人 人間文化研究機構の一部門となりました。
3.日本語教育学会
1977年に設置された、日本語教師と日本語研究者の団体です。
年2回大会が開かれ、全国で研究集会や研修会を行っています。
学会誌「日本語教育」発行しています。
また、日本語教育能力検定試験の認定を行っているのも重要です。
4.国際交流基金
1972年に設置された、日本語に対する国際理解を高めることを目的とした機関です。
海外向けの機関ですね。主な活動は以下です。この中では特に海外での日本語能力試験の実施が重要だと思います(日本国内では日本国際教育支援協会(JEES)が実施)。
- 日本語専門家の海外派遣、訪日研修・専門日本語研修(海外の日本語教師・研究者を対象)
- JFにほんごネットワーク(さくらネットワーク)の設立(世界各地の日本語教育機関をつなぐ)
- JF日本語教育スタンダードの公表(日本語コースデザインの支援ツール)
- 海外での日本語能力試験の実施
- 「日本語教授法 シリーズ」「エリンが挑戦! にほんごできます。」の刊行・制作
- 「みんなの教材サイト」「アニメ・マンガの日本語」「NIHONGO eな」の制作・運営
5.日本学生支援機構(JASSO)
2004年に、日本育英会、国際学友会、関西国際学友会、日本国際教育協会が整理統合されて誕生した機関です。
日本語教育関連では、日本への留学を希望する外国人の支援を行っています。
特に、日本留学試験を実施しているのが重要です。
6.日本国際教育支援協会(JEES)
日本語能力試験(国内)と日本語教育能力検定試験を実施しています。
7.日本漢字能力検定協会
BJTビジネス日本語能カテスト(BJT)を主催しています。
まとめ
- 文化庁は日本語教育を扱う日本の行政機関
- 国立国語教育研究所は日本語と日本語教育に関する調査研究を行う
- 日本語教育学会は日本語教師と日本語研究者の団体
- 国際交流基金は日本語に対する国際理解を高めることを目的とした機関。海外での日本語能力試験を実施
- 日本学生支援機構(JASSO)は日本への留学を希望する外国人の支援を行う。日本留学試験を実施
- 日本国際教育支援協会(JEES)は日本語能力試験(国内)と日本語教育能力検定試験を実施
- 日本漢字能力検定協会はBJTビジネス日本語能カテスト(BJT)を主催
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