従属節の中の述語におけるル形と夕形文は、主節とは異なる働きをします。
・・・とこれだけ言われても一体何のことやらわからないですよね。
そこで、簡単に例を紹介します。
節とは?
まず、「節」とは述語(動詞など)を持った言葉の集まりです。
たとえば、以下の文章があります。
- ラーメン屋で、食券を買う人はそこに並んだ。
この文章には、節が2つあります。
「食券を買う」と「そこに並んだ」です。
- ラーメン屋で、食券を買う(節)人はそこに並んだ(節)。
従属節とは?
そして、節には従属節と主節があります。
従属節は重要ではない文で、主節は重要な文です。主節は一番後ろに来ます。
この文章では「そこに並んだ」が一番後ろに来ているので、「食券を買う」が従属節で、「そこに並んだ」が主節です。
- ラーメン屋で、食券を買う(従属節)人はそこに並んだ(主節)。
従属節ではル形と夕形の働きが異なる
そして、この従属節では、ル形と夕形が文の主節(最後の節)とは異なる働きをします。
ル形は従属節の出来事が主節の出来事の「後」に起きることを表し、夕形は従属節の出来事が主節の出来事の「前」に起きることを表します。
- ル形=従属節の出来事が主節の出来事の「後」に起きる
- 夕形=従属節の出来事が主節の出来事の「前」に起きる
例を見てみましょう。
ル形(従属節の出来事が主節の出来事の「後」に起きる)
- ラーメン屋で、食券を買う(従属節)人はそこに並んだ(主節)。
この文章では従属節の「食券を買う」はル形です。そのため、「食券を買う」という出来事(従属節)は、「そこに並んだ」という出来事(主節)よりも後に起きることを表しています。
- 時間の流れ:(1)そこに並んだ(主節)→(2)食券を買う(従属節)
タ形(従属節の出来事が主節の出来事の「前」に起きる)
- ラーメン屋で、食券を買った(従属節)人はそこに並んだ(主節)。
一方、次の文章では従属節の「食券を買った」はタ形です。そのため、「食券を買った」という出来事(従属節)は、「そこに並んだ」という出来事(主節)よりも前に起きることを表しています。
- 時間の流れ:(1)食券を買った(従属節)→(2)そこに並んだ(主節)
まとめ
従属節の述語(動詞)のル形は、従属節の出来事が主節の出来事の「後」に起きることを表し、夕形は従属節の出来事が主節の出来事の「前」に起きることを表します。
いざ説明しようとすると難しいですが、私たちも普段無意識的に使い分けているような気がします。