日本語の格助詞には、格によって文法的な制限があります。これを格の階層性と言います。
格の階層には、強い格と弱い格、中間の格があります。
強い格
強い格は、ガ格、ヲ格です。
強い格の特徴
1.話し言葉では格助詞を省略することが多い
- 私 が 本 を 買った → 〇 私
が本を買った
2.「は」を使って主題を表すとき、格助詞が削除される
- 私 は 行く→ ×
私 は が 行く
3.「の」が後ろに来ない
- 薬 の 売買→
薬 を の 売買 - 仕事 の 見つけ方 →
仕事 が の 見つけ方
弱い格
弱い格は、へ格、デ格、ト格、カラ格などです。
弱い格の特徴
1.格助詞を省略しない
- 東京 から 新宿 へ 行く ×
東京新宿行く
2.「は」を使って主題を表すとき、格助詞を残す
- 教室 で は 飲食が禁止です
3.「の」が後ろに来る
- 栄光 へ の 道
- 友だち と の 会話
中間の格
中間の格は、二格のみです。
中間の格の特徴
1.格助詞の省略は少ない
- 駅前 に 犬の銅像がある ×
駅前犬の銅像がある
2.「は」を使って主題を表すときは、一部省略できる
- 駅前 に は 犬の銅像がある → 〇 駅前
には 犬の銅像がある
3.「の」が後ろに来ない。
- 利用者 に 車いすの貸し出し ×
利用者 に の 車いすの貸し出し
まとめ
- 日本語の格には階層性がある
- 強い格は、ガ格とオ格
- 弱い格は、へ格、デ格、ト格、カラ格など
- 中間の格は、二格のみ
テスト
[WpProQuiz 48]