学習者を評価する方法はテストが一般的ですが、それ以外の評価方法もあります。
最近広く行われ始めているのが、ポートフォリオ評価です。
ポートフォリオ評価とは、テストの点数だけでは評価しきれない能力を正確に評価する方法です。
ポートフォリオ評価の方法
ポートフォリオ評価は、学習者の活動(スピーチ、ロールプレイ、作文、レポート、プロジェクト・ワークなど)のデータをポートフォリオと呼ばれるファイルに保存しておき、それらを学習者本人と教師が共同で評価します。
ポートフォリオ評価の目標は?
メタ認知能力、自律学習
資料をもとにして、学習者自身がこれまでの学習の成果を振り返ることで、メタ認知能力を育成 し、自律学習を促進 することを目標とします。
メタ認知能力は「もう一人の自分の視点から自分を見て、自分の行動をコントロールすること」で、自律学習は「学習の内容や方法を自分で選択して計画を立て、その計画を実行する学習活動」です。
学習者の自己評価には、ルーブリック と呼ばれる学習達成状況を評価するための評価基準表を用います。
ポートフォリオ評価の特徴
過程・プロセスを評価
ポートフォリオ評価は学習の結果だけではなく、過程・プロセスを評価するのも特徴です。
構成主義の考えに基づいている
ポートフォリオ評価は、構成主義の学習観に基づいています。
構成主義は従来の知識伝達型ではなく、学習者が自分で知識を見つけ、獲得していく学習者中心の考え方です。
ちなみに、戦後の学習観の変化は、行動主義→認知主義→構成主義の流れになります。
戦後の学習観(行動主義、認知主義、構成主義)
老人と若者では、学校での勉強の仕方や先生の指導方法は違いますよね。 学習観は時代によって異なります。 そこで、戦後の学習観の変遷を紹介します。行動主義→認知主義→構成主義の順番です。 (1)行動主義 行動主義(こうどうしゅぎ)は、行動心理学...
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