日本語教育能力検定試験によく出るシラバスをまとめました。
シラバスとは?
シラバスとは「教師が学生に示す講義・授業の授業計画」のことです。
大学などで勉強すると、大きなシラバスの本を見て、受ける講義を選びますよね。
日本語教育にもシラバスがあります。
シラバス・デザイン
シラバスの内容を決めることをシラバス・デザインと言います。
シラバス・デザインをするために、レディネス調査、ニーズ調査、目標言語調査、目標言語使用調査などを行うことがあります。
レディネス調査
学習する人の学習経験・能力などを調査します。
ニーズ調査
学習する人はどんなことを勉強したいのか、ニーズを調査します。
目標言語調査
母語話者(日本人)がどんな日本語やストラテジーを使っているのか調査します。
目標言語使用調査
学習する人や非母語話者(日本人以外の人)がどんな日本語やストラテジーを使っているのか調査します。
先生
「目標言語調査」と「目標言語使用調査」は似ているので注意が必要です。目標言語調査=母語話者、目標言語使用調査=非母語話者です。
シラバスの主要な分類
1.構造シラバス
言語の構造に着目したシラバスです。
例:文法、文型、語彙、表現
2.場面シラバス
特定の場面で使われるコミュニケーションの表現に着目したものです。
例:レストラン、空港、駅
3.機能シラバス
例:謝る、誘う、断る
4.話題シラバス
国内や海外の社会文化的な話題を取り上げたものです。
例:地球温暖化
5.技能シラバス
技能とは、マイクロ・スキルと呼ばれる「読む」「聞く」「話す」「書く」を指します。
技能シラバスは、この言語の4技能を個別に高めていくことを目指します。
6.タスクシラバス
言語を使って達成するべき課題(タスク)を集めたものです。
シラバスの配列方法による分類
シラバスインベントリー
一定の基準でリストアップしたもの
コースシラバス
実際に授業で扱う順に並べたもの
シラバスの決定時期による分類
先行シラバス
授業前に内容が決まっているもの
後行シラバス
学習する人の要望を基に毎回の授業の内容を決め、授業が終わった後に全体が見えてくるもの。
プロセス・シラバス
事前にある程度内容を決めておき、授業の進行状況に応じて内容を修正していくもの。
柔軟性があり、実用性が高いです。
カリキュラム・デザイン
シラバスよりも詳細な内容を決めることです。
テスト
[WpProQuiz 41]