「美化語(びかご)」は日本語教育能力検定試験に出題されます。たとえば、28年度の試験で出題されています。
そこで、美化語について簡単にまとめました。
「美化語とは?」
ものごとを美化する用語です。たとえば、「お水」や「ご飯」です。
美化語は、(1)「お」「ご」をつけるものと、(2)言葉自体を言い換えるものの2つがあります。
1.「「お」「ご」をつけた美化語」
名詞に「お」「ご」をつけます。「お」は漢語に、「ご」は和語につきやすいです。また、外来語にはつきません(例外あり)
例
- お水
- お魚
- お酒
- ご飯
- ご本
- ご気分
2.「言葉自体を言い換える美化語」
言葉自体を言い換える美化語もあります。
たとえば、「便所」を「お手洗い」と言い換えることで、ものごとを美化します。
例
- お手洗い(便所)
- ごはん(めし)
- おひや(みず)
- おなか(腹)
尊敬語・謙譲語との区別を注意
「お」と「ご」は、尊敬語・謙譲語でも使われます。美化語とは違うので、注意しましょう。
相手が話者よりも上位で、相手を高める意味で用いられるときは、尊敬語・謙譲語です。
たとえば、「恩師からいただいたお手紙」は尊敬語ですが、「友だちにお手紙を書きましょう」は美化語です。
- 恩師からいただいたお手紙=尊敬語
- 友だちにお手紙を書きましょう=美化語
試験では、この尊敬語・謙譲語と美化語を区別する問題が出題されます。
これは文脈を読んで判断するしかないと思います。